紙厚①
今日は「春分の日」という祝日ですが、同時に「彼岸の中日」とも
されています。
お墓参り等行かれた方々も多いのではないでしょうか。
先日の東北地方で起きたマグニチュード7.4の地震によって
福島県相馬市の墓地では墓石が倒れる等の被害があったそうです。
中には東日本大震災の時よりも被害が大きかったという声も聞こえてきます。
被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
前回はポスティングの「失敗」という内容でお話しをしましたが、
今回はポスティングに使用するチラシの紙厚についてお話します。
新聞折込広告で一番多く使われるB4チラシは、
薄いコート紙が普通です。
なぜチラシの薄さがポイントになるか、それはコスト面が理由です。
新聞折込広告で数万部とか数十万部という枚数になると
「大量に折込むチラシだからコストを考えて薄紙で間に合わせよう・・」
さらには
「古紙が混ざっていても、ツルツルで白い紙なら良い・・」
ということで、薄くて安い紙斤量53kgや58kgと呼ばれる紙を使う。
用紙の裁断も最低限に抑えてます。
これらの用紙は触ると側面(紙の端)がギザギザ・ザラザラしています。
この『斤量』53kgや58kgという表現は、
印刷用の大きな紙1000枚の重さを言い、
紙が厚いほど重く紙の厚さを表す尺度として用いられています。
あまり見た目が変わらなければ安い方が良いということで
薄い紙が新聞折込では多く利用される傾向にあります。
印刷物の体裁と美観を兼ね備えている紙圧の中で
最も薄いものがB4の場合は53kgという判断だったのだと思います。
ただ現在では新聞の購読率が下がり折込広告用チラシ
をポスティング広告に流用ということがたまにありますが、
B4サイズの折込広告用チラシをポスティングするには薄すぎてしまいます。
名古屋ポストサービスを含め多くのポスティング会社では
B4サイズのチラシをポスティングする際、
B5サイズ(二つ折り)に折加工してポスティングを行うのですが
チラシが薄すぎる場合、折加工後の感触がペラペラになってしまい、
どうしても質感が落ちてしまいます。
実際に触ってみないと分からないかも知れまないのですが、
一枚物であったら目立たない粗さを感じてしまうのです。
また薄過ぎる紙の場合、反対側(裏面)が透けてしまいます。
微妙な印刷物の質感、色合いは、紙が薄いとどうしても劣ってしまいます。
特に写真多用の商品カタログとか、見た目の美味しさや
彩度を重視するメニュー系のチラシ、ビジュアル系のカタログを
これら薄い紙に印刷すると思った通りの仕上がりにはなりづらいです。
写真多用の印刷物の必要な紙厚は、
裏が透けないことが何より重要になります。
なぜ裏が透けない紙が重要かと言いますと、
裏の写真と表の写真が重なり、透けていることで写真が濁り
汚く見えてしまうのです。
これはメニュー等の食品やファッション衣料の広告としては結構致命的な
欠陥になり得ます。
新聞折り込みは、新聞に折込まれていることからから、
消費者に対しては室内で初見になります。
チラシのその下は新聞やテーブルなのであまり透けませんが、
室外のポストから一枚一枚取り出されるポスティングチラシは、
外の太陽光の下、裏側が透けて見えることからチラシがきれいではありません。
室内でも透けるチラシはペラの状態で初見となります。
薄いチラシはリサイクル業者様や
ブランド物の買い取り業者様のチラシが結構目立ちます。
せっかくキレイなデザインで写真も多数、高級感を演出したとしても、
紙の経費を節約し斤量42kg等薄い紙を使用したことで商品が透けてしまい、
写真の見栄えがかなり落ちてしまいます。
ポスティングチラシは外で手に取った時の初見の印象が大事です。
折込広告として、何とか写真のクオリティを酷く落とさない
ギリギリの厚さが斤量53kgです。
しかしビジュアルが重視されるメニュー等のチラシとしてはアウトです。
これが53kg。
対してポスティングですが表で初見をするのがポスティング広告であることから
ポスティング用チラシの厚さは最低限斤量70kgの紙を使うと良いと考えます。
名古屋ポストサービスでも印刷からご依頼を頂く際、
提案とは別に様々な紙厚のお見積りを出させて頂きますが、
その際なぜ名古屋ポストサービスが提案する紙厚がこれなのかという説明も
行っております。
次回はポスティングに最適な紙の厚さ等についてお話します。
名古屋ポストサービスはポスティング会社ですが、付随する印刷や
デザイン制作、最適な提案まで行っております。