「紙」の話

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
名古屋ポストサービスはすでにご存知頂いていると思いますが、
ポスティング」を主力業務としている会社です。
世の中では様々な形状のものがポスティングされていますが、
その大多数は「紙」製のものです。
今回は「紙」の話をしようと思います。
 
 
いきなりですが、「紙」はなくなってしまうのでしょうか。
スマートフォンやタブレットPCの普及や、
持ち運びしやすいノートパソコン等の普及により、
ようやくコスト面でもペーパーレス化が現実的なものとなりつつあります。
たしかに我々の日常から紙は少なくなりつつあることも実感できます。
しかしこのまま本当に紙はなくなってしまうのでしょうか。
昨今のこれらの普及は紙をなくすことを目的としているのではなく、
生活や仕事の便利さを追求するのであれば、
必ずしも紙をゼロにするということではありません。
今回は、「紙でしかできないこと」「紙じゃなくてもできること」
を考えてみたいと思います。
 
 
紙でしかできないこと
落書き、アイデアメモ・・・記録に残して発散させる使い方
思いついたことを自由に、パッとかけるのは、
紙のノートやメモ帳がまだまだ便利なものです。
スマートフォンやタブレットPCでも、ボイスメモや音声認識、
スケッチなど便利に使える様になってきましたが、
どうしても形式が制限されたり、カクカクしたりと感じることもあります。
鉛筆やペンのなめらかな線や文字で、
罫線や形式にとらわれずに思うままにかいて、
記録を残せるのは紙の大きなメリットです。
形式的な自由度は実は大事で、人間の発想やアイデアは、
気づかないうちにかきこめる範囲に制限されています。
小さな画面では小さな発想しかでないものですし、
文字しか書けなかったら文字でしか発想が出てこないものです。
アイデアを広げるときには大きめの紙に自由にかきこめることが
とても大切と考えます。
 
 
みんなで書くとアイデアが増える
さらに他の人やチームと議論したりアイデアを持ち寄る時に、
紙は大きな力を発揮します。
複数の人が同時にかきこんででみたり、
アイデアを出してるノートに書き足してみるなど。
他人の考えていることを瞬時に目で見ることによって、
参加者のアイデアや発想を相互に出し合い、
1人では思いつかなかった考えに気づくことができます。
複数の人が同時に紙やキャンパスに向き合って書き込むことで、
チーム内のコミュニケーションへの障害を乗り越え、
ともに対象や課題に取り組むチームメンバーとしての一体感を高める事が
可能となります。
チームビルディングや効率的な会議進捗のためにも、紙の活用は有効と考えます。
 
 
手早く簡単に伝える
情報の多くがスマートフォンの画面を通して伝えられる現在でも、
パッと手渡してパッとみられる紙の伝達能力は非常に強いものです。
デバイスを特定してデータを送信したり、
URLやQRコードで情報を読み込む手間がかからず、
多くの人に伝えたいことを伝えることを可能にします。
ポスティングチラシやパンフレットが強力なのはこのことからです。
街頭やイベントで何も準備していない相手に対して多くの情報を
伝えることが可能になります。
利用の日時場所が限定されるイベントや広告において、
紙による手早く簡単な情報伝達の優位性は、当面変わらないと思います。
 
 
手触りと質感、紙の表現力
スマートフォン、ディスプレイ、VRと、イメージを伝える手段は日々高精度に、
どんどんきめ細かく大量の情報を伝えられる様進歩しています。
その一方で紙ならではの手触りや質感、表現力は、
他の手段ではできない情報を伝えさせます。
和紙にしたためられた手紙、エンボスやラミネートされた名刺、
精緻な装飾がされた本、印刷加工された写真、
手書きや独自のフォントが添えられたパンフレット…等
多くの情報がデジタルに形を問わずに伝えられる世の中だからこそ、
紙のみが伝えられる情報は、より「特別」な意味を持つ様になっていると感じます。
 
 
紙じゃなくてもできること
手続き、事務処理
ルールや制度上、手続きや事務処理に紙の書類や書式が
指定されている場合はありますが、
手続きや事務処理は、現在ほとんどのケースは紙でなくても実現可能です。
ただ、これまで長い時代において紙が最も安価で便利な
記録を残す手段であったことから、
現代でも紙の書類は根強く使われています。
しかし紙は手続きの手段の一つで、
手続きの本質である「早く、安く、改ざんさせず、記録を残す」ことは
デジタルのデータを使う方が優れていると言えます。
世の中の手続きや契約、決裁などの情報処理量が増え続ける以上、
紙での事務処理は今後も不都合なものになっていく様に感じられます。
 
 
大半の情報記録と共有
これまで紙が最も使われてきたのは情報の記録と共有のためではありましたが、
大半において紙を使う必要はなくなっています。
情報を残すために資料を会社の机の上に山積みしたり、
会議のたびに人数分の大量の印刷を行わなかったとしても、
デジタルデータにすることによって、紙よりずっと安価で便利に、
記録と共有が可能になります。
以前は紙でしか実現することができませんでしたが、
他の手段が発達することにより、
紙の保存や整理、検索、利用、複製といった難点の方が
より大きなコストとなっているのです。
言い換えれば紙で情報を共有したり記録を残すのは、
特別な意味合いを示すことが多くなっています。
 
 
紙はきっとなくならないと考えます
 
ペーパーレス化を考える時はとにかく紙をなくすことを
目的となりがちではありますが、
その本質は「仕事や生活の便利さを追求すること」にあります。
紙がなくなっていくのは、紙以外の手段が普及しより早く、安価で、便利に、
使いやすくなった結果、紙が最も便利なものではない場面が
増えてきたからではないでしょうか。
とは言っても紙を使う場面が減った反面、便利さを追求した結果として
やはり紙が一番優れている場面が明らかになっています。
日常や仕事で何気なく行っているその行動、
本当に一番便利なのはどの様な方法でしょうか。
 
 
長く親しまれてきた紙は、きっとなくならないと思います。
 
 
名古屋ポストサービスではデジタル時代となった現代及びこの先も
紙による広告手段はなくならないと考えています。
特にポスティングという広告手段は安価にできる
ダイレクトマーケティングとしてこの先も皆様のお手伝いをさせて頂きたいと
考えております。